大規模災害が発生した時、自宅の損壊を初め、ライフラインの途絶などにより、自分の家では生活が困難となり、避難所での生活を強いられるケースも少なくありません。避難所での生活は、大規模災害の時には多くの人々が共同生活を送ることになる、災害の規模や場所などに応じて長期間の生活が必要になることもあるわけです。人は排泄することで生きて行く動物、避難所で安心して使用可能なトイレを確保することは避難所生活の中では最も大きな課題になって来ます。自宅の場合は、トイレを利用するのは家族のみ、しかし避難所では、そこで暮らしているすべての人々が利用することになるわけですから重要な部分と言っても過言ではありません。
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心理的行動
過去に発生した大規模災害の時には、水が流れない便所を利用する、多くの避難者が利用するわけですから、あっと言う間に便器の中には大小便の山になる、便所の回収を減らす目的で、水分や食事制限が行われ、これによりエコノミー症候群を発症してしまった被災者も多いと言われています。災害時には仮設トイレがすぐに避難所に届くとは限らない、避難者数に対する仮設トイレの必要数を確保するまでにはある程度の時間が必要になります。その間、便所に行くのを我慢することが出来れば良いわけですが、排泄は自然現象であり、我慢することなどは出来ませんし、仮に我慢をすれば体調を悪くする要因にも繋がってしまいます。
簡易トイレと携帯トイレを備蓄することの効果
必要数が確保されるまでの間は、避難所に既設されている便所だけでなく、応急・携帯トイレなどを利用することが必要不可欠です。さらに、仮設トイレの設置後も衛生面に注意をしなければなりません。誰もが使いやすい便所を維持することは、水分補給制限や食事制限などにより生じると言われているエコノミー症候群のリスクを下げる効果を持ちます。尚、排泄を我慢することは健康を害することに繋がりますので、携帯トイレなどを利用して我慢をしないように心がけるようにすることが必要です。